車いすのご利用者をご自宅から病院へ、あるいは老人ホームからご自宅へ、依頼を受けて搬送する。そんな介護タクシードライバーである私の二種免許取得の続きを書こうと思います。
都内での教習を断念した私は、都外で二種免許教習を受けられる教習所を探すことになりました。通いやすいのは埼玉県です。もしかしたら埼玉県でも個人対応してもらえないのでは、と不安はありましたが、某教習所で教習を受けられることになりました。
遠い教習所に通う破目になったものの、そこで思わぬ出会いがありました。二種免許の教習を受けに来ているのは私以外に2人だけで、そのうちの1人の男性が、同郷(鹿児島県出身)で、私が幼少の頃に住んでいた出水(いずみ)市にある高校の出身者だったのです(ちなみにもう1人はタクシー会社に入ったばかりの若い女性でした)。
男性は大手メーカーの研究者で、会社の制度を利用して二種免許を取りに来たとのこと。これまでに大型免許も取得しており、二種免許を取れば将来役立つと考え、その教習所に来たのだそうです。埼玉県に来る前は、タイで海外赴任していたといいます。
やむなく越境して入った埼玉県の教習所で、出水市ゆかりの人と一緒になるとは驚きです。田舎の話、仕事の話に花を咲かせ、教習所での時間を少し楽しく過ごすことができました。そして2人そろって同じ日に、二種免許を取得することができました。
ちなみに出水市は鶴の飛来地として有名なところです。私の幼少の記憶には鶴の飛来する冬の寒いイメージが残っています。また、大人になってから、帰省時に何度かした母とのドライブで、最後に行った場所だったこと、その時は母の認知症がずいぶんと進んでいたこと、それも出水の思い出となっています。
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